当サイトでは、私が実践した英語学習法として「目の前の出来事を英語で実況」を挙げています。
これはひとつのやり方としてアリだと考えているのですが、愛知医科大学看護学部の近藤真治教授が、この方法の欠点を指摘されています。
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「シャツ」を英語で説明できますか?
近藤教授の著書「『シャツ』を英語で説明できますか?」56~57ページから、一部を抜粋して紹介します。
インプット不足で実況できないことも 管理人の考えは…
近藤教授は、英語学習法として周知されている「英語で実況」は問題点もあると指摘されています。
英語でのアウトプット能力を高める方法の一つに、「英語の実況中継」というものがあります。
日常生活の中で目に映ったものについて英語で説明するトレーニングです。
この方法を推奨している英語学習書を書店でもよく見掛けますが、実際にやってみると大きな問題があることに気づきます。
その問題点とは…
うまく実況できる場合はいいのですが、そうでない場合があまりにも多いのです。どうしても単語や表現が思いつかないと、その時点で練習がストップしてしまいます。
また、自分ではうまく実況できているつもりでも、その英語が正しくないことも考えられます。誤った英語をひたすら練習しているということにもなりかねません。
近藤教授でもその問題点に直面しています。
私はこの原稿を大学の研究室で書いていますが、その状況で英語の実況中継を実際に試してみました。
正面の壁に時計が掛かっているので、「丸い文字盤上の長い針と短い針が9時30分を…」という感じで実況を始めようとしたところ、いきなり止まってしまいました。
「文字盤」を表す英語がわからないのです。
(中略)
私の後ろにはスチール製の大きな引き出しがあり、さまざまな書類が収められています。
There are big drawers made of steel behind my back that store various documents. などと実況してみますが、あまり達成感を得られません。
「時計」も「ブラインド」も「洗面台」も説明できないようなレベルでアウトプットの練習をしても、話す内容がすぐに枯渇してしまうことが明らかだからです。
(管理人注:文字盤は dial、時計の針は hand、ブラインドは blind、洗面台は sink もしくは washbasin です)
英語で何と言うかがわかっていないと、実況そのものが止まってしまうのです。
ところで、皆さんは「書類を収めるスチール製の大きな引き出し」のことを英語で何と言うかご存じでしょうか。私はこの原稿を書いている時点では知りませんでした。
つまり私は、前後左右で目に映ったもの全てを満足に実況できなかったことになります。
(管理人注:書類を収めるスチール製の大きな引き出しは filing cabinet です)
これはインプットが不足のためアウトプットが十分できないことを意味します。
私の失敗の原因がインプットの不足にあることは明らかです。十分な語彙や表現が頭にインプットされていない状況で、アウトプットがうまくいくはずはありません。
アウトプットの練習は確かに大切ですが、うまくいかないと感じたら、すくにインプットの練習に切り替えたほうがよさそうです。
管理人も英語実況をやっていて、「これ、英語で何というんだっけ?」な場面を何度も経験しています。
そんな時私がどうしたかというと、そこだけ日本語にして英語実況を続けました。
わからなかった語をその場で調べられない状況も多いので、自宅に帰ってから辞書をひくのです。(そのまま忘れてしまうことも多かったですが…)
近藤教授はその際も英英辞典を使うよう勧めています。
説明に困った単語を英英辞典で調べてみるのです。
定義を見て適切な単語や表現を頭にインプットしたら、それを利用することでアウトプットの練習が再開できます。
インプット不足だとスムーズにいかない問題はありますが、英語で実況はアウトプット能力に効果的と考えています。
身のまわりのわからない語を把握できると考えて、実践してみてはいかがでしょうか。








