「速聴の英語」は、別エントリーで紹介した「速読の英語」と並んで、英語学習において私の座右の書となっている本です。
この本に出会って以降、私はいわゆる「日本人向け」の英語は全く聴かなくなりました。
「日本人向け英語」とは、ナチュラルスピードではない、日本人の学習用に「加工」された英語のことです。簡単に言えば、聴きとりやすいゆっくりした英語です。
私が英検1級を取得した頃は、こうした日本人向け英語のほうが多数派でした。
そこで私は、映画やドラマ、海外ニュースなど、英語を母国語としている人むけの素材を選んで聴いていました。気に入った映画はセリフを覚えるまで観たものです。
(その多くはアクション映画だったので、英会話の助けにはあまりならなかったという話もありますが^^)
「速聴の英語」の著者、松本道弘先生は、ナチュラルな英語を求めて映画やFEN(当時のFar East Network)を必死に聴いたそうです。
現代はアメリカのネットラジオなど、そうした「ナチュラルな」素材が豊富にあります。
私もパソコン作業の際には聴いています。良い時代になったものです。
当サイトでは、「速く、たくさんのインプットを」とくり返し主張しています。この方針はいまでも間違っていなかったと確信しています。
「速聴の英語」は「速読の英語」と共に、この方針を立てる論拠となった本であり、私の英語力向上に間違いなく役に立った一冊です。
この本を読めば
「速く読むことと速い英語を聴くことは密接に関連し、一方が上達すれば相互作用でもう一方も上達する」
ことがよくわかります。
日本人向けではない、ナチュラルな英語を聴きとる能力は英検1級取得のためには必須です。
英検1級という枠を超えて、英語力をつけるとはそういう能力をつけることに他なりません。
「速読の英語」と並んで、英語学習者であれば一度は目を通しておいて損はない本です。
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