このコンテンツではconsultとconferの違いをまとめています。

「相談する」「話し合う」といった訳が当てられますが、当事者の”立場”には違いがあるようです。
 

 
英語類義語活用辞典、英語類義語使い分け辞典、ロングマン英々辞典を参考にしています。

英語類義語使い分け辞典の解説

confer
目上の者が(名誉・特権などを)与える(格式ばった語)
 
The university conferred on him the title of LLD.
(大学は彼に法学博士の称号を与えた)
 
英語類義語使い分け辞典では、conferのみ解説されていました。
 
このconferの解説を、下のロングマン、英語類義語活用辞典の解説と比較してみて下さい。

ロングマン英々辞典の解説

consult
to go to(a book, a person with special knowledge, etc)for information, advice, etc
 
to consult a dictionary
Have you consulted a doctor about your rash?

 
confer
1 to talk together; compare opinions
 
The is still conferring with his advisers.
 
2 to give(a title, honour, favour, etc)
 
An honorary degree was conferred on him by the university.
 
2の定義は、上の英語類義語使い分け辞典の解説と合致します。
 
つまり立場の違いがあるわけですが、下の英語類義語活用辞典では、それとは別の解説があります。

英語類義語活用辞典の解説

この二語はある問題について相談することを表しますが、性格的には違いがあるので入れ替えできないケースもあります。
 
consultは相手の意見を聞くのが目的で相談することで、比重は相手の意見にあり、いわば「お伺いを立てる」ことです。そのためconsultは立場の区別が意識されています。
 
consult a dictionaryという言い方も、辞書では何と解説されているかを調べる(お伺いをたてる)ことです。
 
consult a doctorも同じで、自分よりも医師の意見を伺います。
 
One has to consult his poketbook before buying.
(先立つものがないと買い物はできない)
 
conferは寄り合う行動自体に意味があるので、親睦の感覚が含まれます。consultと違って立場の違いはなく、意見に重みの差や「伺う」といった意識もありません。
 
あくまで討議事項についてコンセンサスを求める、もしくはそれに少しでも近づこうとする作業です。
 
He called a press conference.
(彼は記者会見を申し入れた)
 
We have an editorial conference every Tuesday.
(毎週火曜日に編集会議がある)
 
黄色で強調した部分は、上の「英語類義語使い分け辞典」とロングマンとの解説のイメージと少し違うのではないでしょうか?
 
conferには、立場が上の人や団体が何かを与える、という用法もあるようです。
 
英語類義語活用辞典にあるような「平等な関係」は、あくまで会合におけるものなのでしょう。