読むべき媒体として「タイム」誌や、「ニューズウィーク」誌がとり挙げられることがあります。
両誌とも権威ある英文雑誌であり、なおかつ世界の情報をタイムリーに吸収できるとして、ある種のステータスシンボル的な存在ともいえるでしょうか。
(雑誌の思想やライターの質は別として…)
私も大学に入学後、タイム誌に挑戦しました。
これは大学時代に読み始めた松本道弘先生の著書の影響をモロに受けたからです。
その著書とはこちら。「『タイム』を読む」です
↓ ↓ ↓
「タイム」を読む―生きた英語の学び方(Amazon)
いま考えれば、「タイム」誌が読めたらスゴいなぁ、カッコいいなぁという、邪な(?)動機に基づいていました。
読むこと自体が目的になっていたんですね。
本来の目的である、英語能力向上も意識しなかったわけではありません。これについては後述します。
とにかく、自分の実力を省みずタイム誌を読み始めたわけですが・・・
見事に玉砕 orz
とにかく難しいのです。
タイム誌の文体が少し特殊だったこともあり、「これはきつい・・・」と感じたのをおぼえています。
速読うんぬん以前に、じっくり読んでも理解度ゼロ、なんてこともしょっちゅうでした。
わからない単語をチェックしていくと1ページに10個も20個もチェックがつきます。
特に、哲学や芸術関連の記事はまさにチンプンカンプンでした。
予備知識が頭に入っていないため、まるで英語以外の外国語を読んでいるよう。
「こんなに理解できないものか」とガッカリしたものです。
時事問題として話題になってるトップ記事や日本に関するニュースは、そこそこ理解度が上がりました。
それでも速読はムリ。悪戦苦闘とはまさにこのこと。
タイム誌が難しいと知りながらなぜ挑戦したかというと、「難しいタイムを読めるようになれば、他の英文は簡単に読めるようになる」と考えたからなのでした。
定期購読を申し込んだりして、根性で続けたおかげで少しは読めるようになりましたが・・・。
今考えると私のやり方は失敗だったようです。
現在の私は、英検1級のためにTIME誌を読む必要はないと考えています。
あまりにも難しすぎて、生産的でない作業にも時間を費やしてしまいました。
TIME誌のように練りに練った英文は、英検1級では出題されません。
「リーダーズ・ダイジェスト」を通読する、あるいは英字新聞を多読・速読するほうが効果的だったでしょう。
練られた英文を悪戦苦闘しながら読み進めるよりも、新聞・雑誌記事のように平易な英語を大量に素早く読むほうが英検対策になります。
速く大量に読む力をつけるのが最優先事項であり、何かひとつの媒体にこだわって読むのが目的ではないのです。
とはいえ、それでも難しい「TIME」誌を読みたい、さらに上のレベルを目指したいという意気込みをお持ちなら、もちろんチャレンジしてみて下さい。