和文英訳の練習をしていると、
「長い和文を英文に訳したら、えらく短くなった」
「和文は長いのに、英訳したらこれだけ?」
「やたらスッキリコンパクトになったなぁ」

と感じたことはないでしょうか?





英語に訳していると、無駄なことは言わず、キモの部分だけをズバリと伝えることを要求されるため、和文と比べて英文がとてもコンパクトになることが往々にしてあるものです。
 
「えっ?これだけ?」と驚いた経験は私も何度となくあり、こちらのコンテンツでおすすめしているテキスト「松本亨英作全集」を解いていると、しょっちゅう驚かされます。
 

 
なかでも、特に衝撃を受けた問題があります。
 
解答を見た瞬間は、「はぁ?これでいいの?」と感じたのですが、その場面を想像すると、確かにこれで通じるなぁ・・・と納得した問題です。
 
当サイトユーザーの皆様に紹介します。
ぜひ紙と鉛筆を使い、下の和文を英訳してみて下さい。

あなたの家の居間にかけてあったすばらしい絵をかいた画家の名前を教えて下さい。

解答して頂けたでしょうか?
 
ヒントをひとつ。
”name”は使いません。
 
良くない例としてテキストには次のような解答例があります。
 
Please tell me the name of the painter who painted the nice picture which was on the wall of your living-room.
 
解説にはこのようにあります。

冠詞もよくできていますし、文章にも何も間違いはありません。
 
しかしこういう文章のことを correct だけれど、right ではないといいます。要するにくどくて分りにくいということです。
 
次のように、ズバリいうように練習して下さい。
 
「松本亨 英作全集」第6巻44~45ページ
(太字は当サイトによるものです)
 

 
正解はこちらです。
 
Who painted the beautiful picture on the wall of your living room?
 
「なるほど!」と思いませんか?私はこの解答に衝撃を受けました。
 
一見すると、たったこれだけかよ?と感じましたが、和文の意図を考えれば、この英文でOKなわけです。
 
こうした「発言のキモだけをズバリという」意識は、英語を書く(話す)際に常に必要とされます。
 
「なんだ、管理人はこの程度の英訳もできないのか」と感じられた方がいるかもしれませんが、「ズバリと表現する」良い例と考え、恥を忍んで紹介させて頂きました。
 
(余談です)
英作って、時々ひっくり返りたくなるほど恥ずかしい英文を作ることがありませんか?
 
私はこれまでに、「我ながらこれはヒドい・・・」と感じる英文を山ほど書いてきましたが、このテキスト「松本亨英作全集」を地道に続けてきたおかげか、多少はマシな英文を作れるようになってきました。
 
サイト内コンテンツ
英作文おすすめ教材「松本亨 英作全集」英語で考える力をつける
 
かえすがえすも、このテキストはイイなぁ、と感じるものです。興味のある方は、チェックしてみて下さい。